犬も子供や赤ちゃんを育てたい

トイプードルの『ライル』はずっと「ひとりっこ犬」として飼われていましたが、4歳になったとき飼い主の奥さんに赤ちゃんが生まれました。ライルはとてもいい子でしたが少々元気すぎて、走り回ったり飛びついたりすることもあるので、飼い主さんは赤ちゃんとどのようにかかわらせればよいのか悩んでいました。

お宅に伺ってみると、何かあったら怖いということで、リビングをソファで半分に仕切り、片方を赤ちゃんのスペースに、もう片方をライルのスペースにしていました。奥さんが赤ちゃん側のスペースに行くと、ライルはすごく吠えるそうです。私が伺ったときも、ライルは赤ちゃんのいるスペースに行きたくて、一生懸命ジャンプしながら吠えていました。

ライルがどんな風に赤ちゃんと接するのか観察する必要がありましたので、十分注意をしながら、奥さんに赤ちゃんを抱っこしてもらい、ライルを赤ちゃん側のスペースに入れていただきました。興味津々のライルは、少しでも赤ちゃんに近づきたくてジャンプ!奥さんはびっくりしてライルを叱り、慌てて赤ちゃんを遠ざけようとしました。

ライルは攻撃的な犬ではないそうですし、表情やボディランゲージにも攻撃的な様子は見られませんでした。奥さんは初めてのお子さんということもあって、少々過敏に反応してしまっているように思いました。私は、ライルは赤ちゃんと仲良くなれると判断しました。

まずは奥さんの、ライルに対する不信感を払拭してもらうために、ベースプログラムを実施してもらいました。まずは奥さんがしつかりとライルをコントロールできるようになることが、ライルを信じてもらうために大事だと考えたからです。

今まで多くの赤ちゃん&犬たちのケースを扱ってきましたが、その様子を見ているうちに「犬たちはもしかしたら、子育てに参加したいのかもしれない」と感じるようになりました。メスはとくにそうです!

実際、家で私が床に何かを広げて作業をしようとすると、わが家の犬たちは全員やってきて、手伝ってくれます(笑)。その様子はまるで「みんなで一緒に行動する」というルールがあるかのようです。そのことからも、私は「子育ては犬と一緒に」というポリシーを持つようになりました。