犬と赤ちゃんの関わり方

前回のトイプードルのライルの話の続きになりますが、奥さんには、赤ちゃんが起きているときにライルをかまってあげるようにお願いしました。

赤ちゃんが寝ているときは、可能であればお母さんもライルも一緒に寝るようにお願いしました。これは、ライルに「赤ちゃんが起きているのは楽しい」と学習してもらうためです。起きているときはかまっでもらえないとなると、ライルにとっては「赤ちゃんが起きると楽しくない!」という学習になってしまうのです。

赤ちゃんの世話をしながらライルをかまうのは大変かと思いますが、何も一生懸命遊んであげなくてもよいのです。たとえば赤ちゃんを抱っこしながらライルに話しかけたり、アイコンタクトをして「オスワリ」など指示を出してやり、できたらおやつを床に落としてやる、それだけでもいいのです。

おむつを替えるときも「赤ちゃんのおむつを替えるよ。ライルも手伝ってね」と声をかけ、足元にオスワリさせてやります。おむつ交換が終わったら、おやつをあげてください。

おっぱいやミルクをあげるときは、ライルも横にオスワリさせて、またおやつを。そうすることで、ライルは自分が除外されるのではなく、赤ちゃんの世話に一緒に参加していると実感するでしょう。

ライルと赤ちゃんの関係を良くするために、ライルが赤ちゃんを見たり、ニオイを嗅いだりして赤ちゃんに興味を示したら、やさしい言葉をかけてよくほめて、おやつをあげます。そしていちばん大事なことは、ライルに赤ちゃんを守ってくれるようお願いすることです。動物には、幼い個体を守ろうとする本能があります。言葉は理解できませんが、気持ちは伝わると、私は信じています。

赤ちゃんが泣いたときにびっくりして吠えてしまう犬もいると思います。そんなときは「赤ちゃんが泣いたね」と、ハッピーな声色
で犬に話しかけ、おやつを与えてください。最初は犬が吠えていてもかまわずにおやつを与えましょう。「赤ちゃんが泣く。おやつがもらえる」と学習したら、赤ちゃんが泣くとオスワリしておやつを待つようになります。

飼い主さんにこれらのルールを実施していただいた結果、赤ちゃんがハイハイするようになったころにはライルは喜んで赤ちゃんのそばに行き、やさしく寄り添って飼い主さんを見るようになりました。もちろん、おやつが欲しいからなのですが、その姿はとても愛おしいと思います。

赤ちゃんが成長すると、ピクピク動くしっぽが気になってつかもうとしてみたり、フサフサした毛の中にあるキラリと光る目玉をつつこうとしたり、いろいろ災難もあったようですが、ライルは上手に逃げているそうです。

子どもが立ち上がり、歩いたり走ったりするようになると、犬は楽しくて飛びついてしまうこともあります。そういうときには「オスワリ」、「マテ」の指示を出し、じっと我慢できるようにトレーニングをしてください。

子どももキャーキャー言いながら走り回ったりしない方がいいのですが、そちらのほうが犬のしつけより大変そうです(苦笑)。

なお奥さんによると、「ライルは子育てを大いに楽しんでいるようです」とのことです。